バカポエム

バカなポエムとバカな自由律俳句とその他色々を発表しています。

おにいちゃん!

おにいちゃん、これあげる! 血のつながらない妹に 密造酒を押し付けられて 今ブタ箱

嫁ぐ

故郷ではニップレスがわりの葉っぱからお茶を煮出している時確かにあなたのところへ嫁いできたのだとしみじみ思いました

ふと空を見上げると警官の前で素っ裸なことも忘れるくらい見事な満月が出ていた 足元の水たまりに視線を落とすとぷかぷか浮かぶ僕の陰毛を――アメンボが邪魔くさそうに蹴っていた

復讐

陰毛を巻き込んだままめちゃくちゃに組み替えたルービックキューブをきらいなあいつの家の押し入れに置いて帰る いつか押し入れを開けたときこみ上げる懐かしさはすぐにどん底に叩き落されるだろう ぼくのささやかな復讐さ

はがす

ぼくら ふるえるてでぶしつのヌードポスター はがしたね かのじょがいたから がんばれたのにこもんはとうとう わかってくれなかった たいかいのゆうしょうとひきかえにぼくら おっぱいうしなったね なにもないかべがなつのひかりに しろくひかってた

ペガサス

ある日 右手の人差し指の付け根にペガサスの背中についているみたいな形の羽根が 二枚生えてきた こいつが隙あらば羽ばたいて 指ごと逃げようとするので困り果てて 病院に行った チューブとか 液状の薬とか 巨大な機械とか色々な検査を経て 三日後 医者の先…

サンタさんがクリスマスの靴下に入れてくれたのは恐竜の脚の骨だった 全然欲しくなかったから骨に機関車の絵を描き 床を走らせて遊んだ その時の父の寂しそうな目を今でもよく覚えている でも 本当に全然欲しくなかったんだ

人生ゲーム

ある雨の夜 父が一人で人生ゲームをしていた 終盤にさしかかってきた頃 開けっぱなしの窓からカナブンが飛び込んできた カナブンは壁や天井に激突したあと 急降下し人生ゲームの駒に 体当たりした 車が横転し「石油王コース」の道を大きく飛び出した 父がと…

ビシッ

おれがぬいだらすごいんだぞミロのヴィーナスもにげだすぞ おれがぬいだらすごいんだぞぐずってたあかちゃんもなきやむぞ おれがぬいだらすごいんだぞボディビルダーもひれふすぞ おれがヌーディストビーチにいったらセレブどものサングラスが「まんが道」み…

ふるさと

村を出たやつも残ったやつも根っこは変わっちゃいないのさあの日も今も俺たちこうして男根祭の御神体磨いてる

ランプ

がらくた市でアンティークのランプを買ったアラジンに出てくるカレーの容器みたいなあれだ 家に帰ってよく見てみると蓋の部分にちぢれ毛が挟まっていた 最悪だ買ったときには気づかなかった ティッシュでつまみ引っ張った するとランプの中から「いてっ」と…

原因

うちの学校のトイレに子どもの霊が出なくなったのは教頭先生の血尿に驚いたからなんだって そう言ってあいつはさびしそうに笑った

マスク

控え室に置いておいたマスクの上でどこからか入ってきたバッタのつがいが汗をかきかき触角をふりふり交尾にいそしんでいるのを見て なんだかすべてが嫌になり覆面レスラーは凶器のフォークをへし折った そういえば明後日はライバルの誕生日だあいつはどこの…

休暇

観覧車では袈裟は邪魔ですね あっほら、あんなところに忘れられた墓地が

あれから

隣の家の幼なじみに勇気を出して好きだと言った 色々なことがたくさんあって今二人の家の間には有刺鉄線

HAPPY BIRTHDAY

誕生日、一人訪う動物園、老いたゴリラにウンコ投げられ、避けられもせず捕れもせず、衆目の中で一張羅を汚した。嘲笑と哀れみの渦の真ん中で、身動きもとれずただうつむくと、足下に欠片と砕けたウンコの中から、「HAPPY BIRTHDAY」のカードが一枚。

遠い思い出

やーい、やーい!お前の母ちゃんと過ごしたガラス細工のような夜……。

夏の広野に雹が降る。怒号のごとく雹が降る。丈高き草のその陰で野糞ひる吾に雹が降る。 しろがねの弾丸(たま)は容赦なく我が心まで貫きて、かすかな湯気はそそくさと夏の雲へと帰りゆく。

竜宮城

床ガム用の錆びたヘラで、壁に張り付いたコバンザメ一匹剥がして200円。竜宮城のアルバイト。 亀が連れてきた青年の歌や踊りに笑う声、近く遠くに聞きながら大きなあぶくの屁を放つ。

オーパーツ

これは何だろう、と首を傾げる発掘現場の未来人たち祭祀道具さ、と誰かが言えば古代兵器だよ、と誰かが返す 亡霊になった僕らはくすくす笑いながら聞こえない声で彼らに耳打ちするのさそれはスケベイスの鋳型だよ、って

落日

私の野グソに寄ってきた蠅が、舌打ちして去っていく。

歴史

タイムマシンに乗り込みて、本能寺より信長を救いて現代(いま)へ戻りしが、変わっていたのはただ一つ、MUTEKIシリーズの顔ぶれのみで。嗚呼、巨いなる、歴史の必然。

うろおぼえのフリーウェイ

中央フリーウェイ右に見える競馬場左にはイジリーの舌技流星みたいに迫ってくる誰か助けて

いつも

夕暮れの花はいつも赤私の心はいつも雨試し書きの言葉はいつも「SEX」

鳥の夢

唐揚げ専門店の床にハンケチ敷いてあなたと語らいましょう 鳥になる夢

ファーブル

ゆうべのケーキも笑って食べたチキンもフンコロガシとともに彼方へ 半ケツで見ている営業車の陰草むらの中

ハウンド・ドッグ

ちょっと目を離した隙に飼い犬がゴミ捨て場のエレキギターを食っていたおなかは壊さなかったけどおしっこの音がしばらくギュインギュインうるさかった

メルヘン

キャベツのおかわり頼みたいのに店の親爺がお月様に話しかけてる

スーツの人が頭に葉っぱのせて人事部の人に化けようとしていました 春でした

秀吉の生まれ変わりを名乗る近所のおじさんが今日もふところで温めた草履を公園の鳩に投げつけている奇声をあげながら