バカポエム

バカなポエムとバカな自由律俳句とその他色々を発表しています。

祠の前で

あれは確かそう…… 長老がゆっくりと口を開く 漫☆画太郎が改名した頃の話じゃ…… 村人たちが席を立ち家に帰る

sign

自然公園に遠足に行った息子が涙目で帰ってきた 黄色い丸い幼稚園帽に岡本信人のsignを残して くさをたべるおじちゃんがね……くさをたべるおじちゃんがね…… 泣きじゃくる息子を抱きしめて砂埃の向こうの幼稚園バスをいつまでも見つめていた

東京のソネット

水に溶けるエロ下着のパッケージイラストを描きながらわだばゴッホになる!と己を奮い立たせている東中野の安アパート 悠久の眠りから目覚めた古代遺跡謎の文字が刻まれた石碑群の写真その石碑の配置を眺めながらおぎはやぎ矢作の歯並びを思い出している神田…

eye

拾った財布を巡って口論をはじめる僕の心の中の天使と悪魔を憂いを湛えた優しい瞳で見守っている僕の心の中のモーガン・フリーマン

姐御

工場で知り合ったヤマモトさんは気のいいおじさんで本業は小学生向けの怪談作家だそうですが「元レディースの保健医」という設定が大好きなせいでここ二十年仕事がないそうです

時代

同窓会で僕らのクラスだけタイムカプセルがなかったのは 桜井先生が掘ってくれた穴から縄文時代の屈葬人骨が出てきたから そういえばそんなこともあったねとあの頃と変わらぬ瞳で君が笑った

loser

試合に負けて泣き崩れる 僕の涙に濡れる体育館の床 それを見たマネージャーが すごく嫌な顔でティッシュを抜き取る 何枚も何枚も

スニーカー

眩しいくらい真っ白なスニーカーで 寺から駆け出してきたんだ 昨日お布施をした托鉢僧が

秘技

メトロイドみたいな 丸まりジャンプで 尼が木魚に変身し 法事が無事に終わる

不思議なラッツ

不思議な国の 不思議なラッツ 不思議な国の 不思議なラッツ クワマン以外が みんな白いよ 不思議な国の 不思議なラッツ

理由

大きな空を見上げながら 女にふられたわけを考えている あっ あの雲 縮み上がった金玉みたいだなあ

jazz

姉と結婚した黒人のジャズマンが 引きこもりの俺の部屋の前で 今朝もトランペットを吹いている

きみの夢を見た 胸がドキドキした ぼくの夢の中できみは 土佐犬の睾丸を素手でもぎ取っていた 授業中きみと目が合うたびに 胸がドキドキした

晩秋

バイト先の製麺所のメンバーで ドンジャラを作ってみるも 俺の牌がどの役にも関わってこない

名人芸

が~まるちょばのパントマイムで まるで空中に静止しているみたいだなあ ゴリラの頭蓋骨

イエローサブマリン

いつものように 保健室に行くと いつものベッドで 知らないおじさんが眠っていた おじさんは僕にきかせてくれた 中年が中年を苛める国の話 おじさんが頭からかぶっている毛布は 眩しいくらいに黄ばんでいた だから僕は暗闇に向かって船を漕ぎ出した 卒業の日…

指輪物語

僕の心の中のドワーフが 斧を振り回して暴れている ああ 彼をなだめながら 今日も僕は社長の娘のブスを褒めている

監視者

用を足そうと便器の前に立ち ズボンのファスナーを下げた 潜望鏡がニュッと出てきて 俺の顔を見て引っ込んだ とりあえずファスナーを上げて ひとまず仕事場に戻ることにした あれから小一時間経ち 再び尿意に襲われているのだが 小便の仕方がいっこうに思い…

正義

猥談に夢中になっている間に お土産にもらった高級明太子が 台所のテーブルの上で すっかり傷んでしまっていた そんなものだ 俺の人生なんて 真夜中の神社で 賽銭箱に突入させたカブトムシが マカロンを掴んで戻ってきたのを見て 思わず「罰当たりめ!」とつ…

もみあげに カナブンがたかっている人に 唇を奪われる夢を見て もみあげに カナブンがたかっている人に 唇を奪われた午後 たった一つの予知夢の思い出

冬の朝

まっしろな ぼくのりれきしょが ふゆのひざしに きらめいている かぞくみんなで それをながめている かすかなほほえみ coffeeのかほり

ヒルガオ

庭にヒルガオが咲いていた 男が寝転んでそれを眺めていた 痩せた顔を撫でていた指先に男は いつの間にか長く伸びていた ほくろ毛を見つけた 何気なくそれを引っこ抜いたその瞬間 USBメモリを取り外した時の効果音が 彼の頭の中にデロンと響いた 指先に挟まれ…

茶柱の人

吐血はウソだったけど 血便はマジだったんだぜ そう打ち明けてくれた君の瞳は やさしさとあきらめを見つめていた このごろ毎晩夢で 違うラッコにメガネを砕かれるんだ そう話した君の声は かなしみととまどいに揺れていた 底なし沼に君がはまった時 立ち泳ぎ…

銀色の冬

冬の街の雑踏の中 ううん全然待ってないよ と言いながらも スクラッチくじの銀色が 爪の間にぎっちり詰まっている私を ねえ、ぎゅっと抱きしめて

近所の憧れのお姉さんの髪から漂ってくる 甘いシャンプーの香りが お姉さんの飼っているパグの 肛門からも漂っていた 犬の散歩なんて 軽々しく引き受けるんじゃなかった 頭が 破裂しそうだ

マッチ棒クイズ

突然攻め込んできた宇宙人によって 人類は七日で滅ぼされてしまいました たった一人だけ生き残ったあなたは今 辺境の地の遺跡にいます マッチ棒を一本使って 古代の戦士を目覚めさせてください

海が黙っている日には

海が黙っている日には 窓を開けて手を伸ばし 海をめくる 海をめくった隙間に 捨てられない手紙や 写真を隠しておく 海が饒舌な日には その上を船や魚が通りすぎる ライオネル飛鳥に出そうとしたファンレターや ハルク・ホーガンのコスプレで 女子高の同窓会…

不惑

一度捨てたエロ本を 拾いなおすために 同じ蚊柱に二度突っ込んだ 不惑の春の夜 川の水を吸って少しふやけた 若奥様痴女が カッハカハ咳き込んでいる私を 嘲笑っていた

飼育

熱で学校を休んだ翌日 密かな想いを寄せている 隣の席の女子から借りた 古文のノートの片隅に 肥満児の僕が 鬼みたいな顔のババアに 乳搾りされている パラパラ漫画 川のせせらぎのような 柔らかい文字で筆写された 古い古い詩の 注釈の下に ギザギザしたフ…

断絶

俺の「童貞」に 小蝿がわいている夢を見た × 嫌な汗をかき飛び起きると 股間に違和感がある × おそるおそる目をやると 玉袋に油性ペンで 「さよなら」と書かれていた