バカポエム

バカなポエムとバカな自由律俳句とその他色々を発表しています。

暇な

木彫りの男根の向こうからロックマンがやられた時の効果音が延々と、延々と 暇な秘宝館の話さ 猥歌の流れるスピーカーの向こうから焼きたてのクッキーの香りがほんのりと、ゆらゆらと 暇な秘宝館の話さ

追放

あれはかわいそうな和尚さん寺を追い出された和尚さん悪霊を退治するときに目からビームを出したから寺を追い出された和尚さん

冬のしじま

花子山ひとつこえて母の薬草摘みに 太郎山ふたつこえて包茎手術に 冬のしじまをそれぞれの足跡が長く長く伸びていく

時代

我慢していた屁がどこかにふっと消えた瞬間アパートの廊下の蛍光灯が点いたのを見て以来自分には何か特別な能力が備わっているのだとかたくなに信じていた幼少時代 友達みんなが帰った夕暮の公園で橙色から菫色に変わっていく空の下友達みんなで作った男根の…

SF

実家から送られてきたUSBメモリの中にはおばあちゃんが作ったCGのおはぎがぎっしり 虚ろな目で眺めている腹ペコの日曜日埃の積もったメイドロボのカタログ

Power to the...

「ほかのところで鍛えなさい」と駅員に注意されたボディビルダー青いベンチにこぼれたプロテインをそっとふき取り列車を待つ 「ほかのところで鍛えておくれやす」と舞妓さんに注意されたボディビルダーあぶらとり紙が吸いきれなかったオイルをそっとふき取り…

訳詩集

(和訳例)夏に余った線香花火に一本一本火を点けながら野糞中に落とした家の鍵を探す秋の草むら―― (和訳例)春がやってきて屋根の雪が溶け老人の毛とトナカイの糞が庭に流れ落ちてくる―― (和訳例)己のアダルトコーナー弁慶っぷりに戸惑いながらレジに並…

祠の前で

あれは確かそう…… 長老がゆっくりと口を開く 漫☆画太郎が改名した頃の話じゃ…… 村人たちが席を立ち家に帰る

sign

自然公園に遠足に行った息子が涙目で帰ってきた 黄色い丸い幼稚園帽に岡本信人のsignを残して くさをたべるおじちゃんがね……くさをたべるおじちゃんがね…… 泣きじゃくる息子を抱きしめて砂埃の向こうの幼稚園バスをいつまでも見つめていた

東京のソネット

水に溶けるエロ下着のパッケージイラストを描きながらわだばゴッホになる!と己を奮い立たせている東中野の安アパート 悠久の眠りから目覚めた古代遺跡謎の文字が刻まれた石碑群の写真その石碑の配置を眺めながらおぎはやぎ矢作の歯並びを思い出している神田…

eye

拾った財布を巡って口論をはじめる僕の心の中の天使と悪魔を憂いを湛えた優しい瞳で見守っている僕の心の中のモーガン・フリーマン

姐御

工場で知り合ったヤマモトさんは気のいいおじさんで本業は小学生向けの怪談作家だそうですが「元レディースの保健医」という設定が大好きなせいでここ二十年仕事がないそうです

時代

同窓会で僕らのクラスだけタイムカプセルがなかったのは 桜井先生が掘ってくれた穴から縄文時代の屈葬人骨が出てきたから そういえばそんなこともあったねとあの頃と変わらぬ瞳で君が笑った

loser

試合に負けて泣き崩れる 僕の涙に濡れる体育館の床 それを見たマネージャーが すごく嫌な顔でティッシュを抜き取る 何枚も何枚も

スニーカー

眩しいくらい真っ白なスニーカーで 寺から駆け出してきたんだ 昨日お布施をした托鉢僧が

秘技

メトロイドみたいな 丸まりジャンプで 尼が木魚に変身し 法事が無事に終わる

不思議なラッツ

不思議な国の 不思議なラッツ 不思議な国の 不思議なラッツ クワマン以外が みんな白いよ 不思議な国の 不思議なラッツ

理由

大きな空を見上げながら 女にふられたわけを考えている あっ あの雲 縮み上がった金玉みたいだなあ

jazz

姉と結婚した黒人のジャズマンが 引きこもりの俺の部屋の前で 今朝もトランペットを吹いている

きみの夢を見た 胸がドキドキした ぼくの夢の中できみは 土佐犬の睾丸を素手でもぎ取っていた 授業中きみと目が合うたびに 胸がドキドキした

晩秋

バイト先の製麺所のメンバーで ドンジャラを作ってみるも 俺の牌がどの役にも関わってこない

名人芸

が~まるちょばのパントマイムで まるで空中に静止しているみたいだなあ ゴリラの頭蓋骨

イエローサブマリン

いつものように 保健室に行くと いつものベッドで 知らないおじさんが眠っていた おじさんは僕にきかせてくれた 中年が中年を苛める国の話 おじさんが頭からかぶっている毛布は 眩しいくらいに黄ばんでいた だから僕は暗闇に向かって船を漕ぎ出した 卒業の日…

指輪物語

僕の心の中のドワーフが 斧を振り回して暴れている ああ 彼をなだめながら 今日も僕は社長の娘のブスを褒めている

監視者

用を足そうと便器の前に立ち ズボンのファスナーを下げた 潜望鏡がニュッと出てきて 俺の顔を見て引っ込んだ とりあえずファスナーを上げて ひとまず仕事場に戻ることにした あれから小一時間経ち 再び尿意に襲われているのだが 小便の仕方がいっこうに思い…

正義

猥談に夢中になっている間に お土産にもらった高級明太子が 台所のテーブルの上で すっかり傷んでしまっていた そんなものだ 俺の人生なんて 真夜中の神社で 賽銭箱に突入させたカブトムシが マカロンを掴んで戻ってきたのを見て 思わず「罰当たりめ!」とつ…

もみあげに カナブンがたかっている人に 唇を奪われる夢を見て もみあげに カナブンがたかっている人に 唇を奪われた午後 たった一つの予知夢の思い出

冬の朝

まっしろな ぼくのりれきしょが ふゆのひざしに きらめいている かぞくみんなで それをながめている かすかなほほえみ coffeeのかほり

ヒルガオ

庭にヒルガオが咲いていた 男が寝転んでそれを眺めていた 痩せた顔を撫でていた指先に男は いつの間にか長く伸びていた ほくろ毛を見つけた 何気なくそれを引っこ抜いたその瞬間 USBメモリを取り外した時の効果音が 彼の頭の中にデロンと響いた 指先に挟まれ…

茶柱の人

吐血はウソだったけど 血便はマジだったんだぜ そう打ち明けてくれた君の瞳は やさしさとあきらめを見つめていた このごろ毎晩夢で 違うラッコにメガネを砕かれるんだ そう話した君の声は かなしみととまどいに揺れていた 底なし沼に君がはまった時 立ち泳ぎ…