2014-12-22 あぜ道 詩 首輪に油性ペンで “ハーレー”と書かれた雑種の老犬が 弱々しく喘ぎながら あぜ道を 都会の陰気な あぜ道を 老犬の前には あちこちをセロハンテープで補修した サングラスをかけた老人が 弱々しく口笛を吹きながら あぜ道を 『ワイルドで行こう』を吹きながら あぜ道を 行くあてもなくあぜ道を 行くほかない老いた彼らを おおきな月が 照らしている